音色が冴える名曲バグス・グルーブ


BAGS-GROOVE

この時期だけのマイルスです。ミルト・ジャクソンのバイブが入ります。これがまたマイルスのトランペットと合わさると得も言われぬ雰囲気を醸し出します。こういった年代毎のメンバーや音楽性を強く楽しめるのも、様々な音楽で第一線を駆け抜けたマイルスの楽しさです。

『BAGS’ GROOVE』ではなんといってもジャクソン、セロニアス・モンク入りの同名タイトル1、2曲目が聞き所。特に1曲目が抜群です。ベース、ドラムのみをバックにマイルスがソロをとり、ジャズ史上類い稀なトーンを持ったジャクソンのバイブがきます。その後はモンクの変態的ソロ(変態的=ものすごいという意味です)。モンクという人の異能異才がよくわかります。

バグス・グルーブという曲はジャクソンの作曲であるとともに、この人の音色がないとダメです。この後マイルスがあまりやらなかったのは、そういう理由だと推測します。だからといって、ジャクソン、パーシー・ヒース、ケニー・クラークと人気バンド「MJQ」のメンバーが3人も入っていることを取り上げて、MJQ色の強いマイルスなどと言われますが、そういう安易なセリフは避けたいところです。

タイトル曲最初のマイルスのソロにベースとドラムしか入れなかったのは、マイルスの指図であり、マイルスのオリジナリティによって全編は貫かれています。

3AIREGIN、4OLEO、6DOXYとソニー・ロリンズの作曲が続きます。どちらかというと、タイトル曲よりも成長したロリンズに活躍の場を与えたこちらの方がマイルス以外の要素を感じます。しかし、これも含めてマイルスファンにとっては、マイルスのすごさ。いかなるときも「やっぱマイルスはすごいよな~」というオチなのです(笑)。

  1. BAGS’ GROOVE(TAKE1)(Milt Jackson)11:16
  2. BAGS’ GROOVE(TAKE2)(Milt Jackson)9:24
  3. AIREGIN(Sonny Rollins)5:01
  4. OLEO(Sonny Rollins)5:14
  5. BUT NOT FOR ME(TAKE2)(Gershwin-Gershwin)5:45
  6. DOXY(Sonny Rollins)4:55
  7. BUT NOT FOR ME(TAKE1)(Gershwin-Gershwin)4:36
レーベル:PRESTIGE
録音:1954年6月29日(3-7)、12月24日(1,2)、ニュージャージー、ルディ・バン・ゲルダースタジオ

  • Miles Davis:trumpet
  • Sonny rollins:tenor sax
  • Milt Jackson:vibes(1-2 only)
  • Horace Silver:piano
  • Thelonious Monk:piano(1-2 only)
  • Percy Heath:bass
  • Kenny Clarke:drums

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