1944年、ミズーリ州のセントルイスにやってきた、ビリー・エクスタインバンドを聴いたマイルスは大きな衝撃を受けます。バンドのメンバーはビリー・エクスタイン、ディジー・ガレスピー、チャーリー・パーカー、バディ・アンダーソン、ジーン・アモンズ、ラッキー・トンプソン、アート・ブレイキー。特にマイルスのアイドルはディズとバードでした。

この時、1920年生まれのバードは24歳、1917年生まれのディズは27歳、1926年生まれのマイルスは18歳でした。衝撃の夜の翌年、1945年、若きマイルスはバードのバンドに起用され、1947年、初リーダー・セッションへとこぎ着けるのでした。

死の2年前、1989年に自叙伝を書いた63歳のマイルスは、すでに数々の偉大な音楽を産み出し、だれも知らぬものはいない孤高の存在となっていましたが、それでもこう語っています。「初めてディスとバードを聴いた1944年のあの夜のフィーリング、あれが欲しい。もう一歩というところまではいったことがあるが、いつもあとちょっとだ。」

『マイルス・デイビス自叙伝1』より

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